2008年11月の記事
北京で暮らす猫(37) まぶしいけれど
タマは、スタンドの明かりを目を細めながらじっと見るのが好きだ。7月の記事(「猫の手を借りたら」 http://chinanews-now.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/index.html)の写真でも、わざわざまぶしい方向を見て、眼を細めている。今度はテレビの上からスタンドを見おろしているところ。どんな魅力があるのだろうか。☆
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北京のプチ交通事故(5) 電動車で転ぶ
北海道に、日本一長い直線道路がある。国道12号線という。それはさておき、北京の道も長い。はるかに見える電器ビルに行くのに一本道をひたすら走るだけ、ということもある。自転車も連日になるとかなり疲れる。年齢か? 肥満か? はたまた怠惰か? いずれにせよ、バッテリーを積んだ電気自転車(「電動車」「補助車」と呼ぶ。見た目がバイクそのものでペダルのない電動車は補助車とは呼ばない)を購入することに。
さて、36ボルトのバッテリーを積み、自転車に極めて似たスタイルのものを一台購入、時速5キロ以上出るとアシストが始まり、電源を切ってこぐと、そこで発電された分はバッテリーにたまるのだそうだ(24ボルトの型にはこの機能はない)。1550元なり。かごはサービスしてもらい、極太のチェーン鍵は別なところで調達し、まずは満足。
自転車王国中国ではあるが、最近とみに増えているのがこの電気で走る乗り物である。大学構内を走るパトカー、日本流に言って福祉タクシー、ガソリンで走るバイクと見まごうばかりの、こわもての電動車もある。電気リアカーももちろんある。これはお仕事用。
さて、入手後1週間と少々、闇夜の繁華街(矛盾しているようだが本当)を帰宅途中、宿舎へ向かう私道でコケた。スピードが出ないように道には規則的に凸型の金属が設置してあり、いつもはその継ぎ目を上手に抜けてゆく私であったが、慣れない電動車と、ああ、帰ってきた、という安堵から油断したのか、「あっ」と思うが早いか左に転倒、これはまずいと思ったのか思わなかったのかは不明だが、とっさに手で顔を覆ったような気が。右ひざ内側と、顔の左側をアスファルトでごーんと強打して地面に転がった。
「なんだなんだ」
道行く学生たちが集まって来る。
「立てるか?」
両側から腕を貸してくれる。
「これ、携帯」
地面に転がっていたものを拾って渡してくれる。
「はい、メガネ」
転んだ衝撃で飛んだらしい。とんだことだ。なんちゃって。
10人もいただろうか、みな本当に親切なのだ。
「さっき携帯をひろってくれた人、ちゃんと渡してくれましたか?」
女子学生が尋ねる。なんて念入りな親切なんだ。
とりあえず大丈夫だとわかると、
「よかった、立てるようだ。折れてないね」
「スピードの出し過ぎだよ」
などと声が聞こえる。学生たちに心からのお礼を言う。みな、方々へ散ってゆく。
電源を切って、縁石まで電動車をころがし、ふと、口の中に不快な感触を得て吐き出すとけっこうな血が。わわわ。これは歯で唇を切っただけだと後でわかるのだが、その前は歯でも折れたかと非常に恐れた。
かくして再び、「骨科」のお世話になった。また戻ってきたきまり悪さに、
「先生こんばんば」
ではなく、開口一番、
「おはずかしい」
と言ってしまった。前と同じように、親切に状況を聞いてくださり、念入りに問診と触診、レントゲンは膝だけでいいと判明し、
「20から30分、準備にかかるけれどいいですか?」
とおっしゃる。これは帰宅後に考えたのだが、おそらくレントゲン技師の先生にかけつけてもらったのだろう。
今回は友達夫妻についてきてもらっていたので心強かった。一人じゃないって素敵と歌ったのは天地真理だったが、なんとなくそういう気持ちだ。
さて、骨は無傷とわかり、顔だけ冷やすことになり、携帯カイロの逆のような作用をするものを3つ持たせてくださった。家でよく見ると、何か結晶が入っており、その反対側には、ファスナーつきビニール袋に入った別の結晶が。これをもみもみして中の袋を開けてもう一方と混ぜると冷える。15分冷やして15分休み、を4回繰り返すように、とのことだった。
翌日の朝、まぶたが見事に紫色に。
「今日はパンダとの共通点が二つできた」
1.目のまわりにクマが。
2.一日中ごろごろ。
仕事は翌日だけ休ませてもらった。気がつくと、前回、眠っていて追突された反省からか、今回は転倒の際に思い切り肩や胸の筋肉に力を入れていたようだ。筋肉が痛い。おお、進歩だ、などと地味な喜びに浸りつつも、明日の出勤前に、このパンダ目をどうするか思案中のたおたおであった。☆
※自転車の写真に良いものがないので、撮影次第アップロードします。ちなみに、中国語でアップロードを「上載」と書きます。これはわかりやすい。ダウンロードは「下載」。漢字の造語力恐るべし。
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北京のプチ交通事故(4)
プチ交通事故から1か月少々経った。最後に病院へ行ったのはもう2週間以上も前である。お医者さんは丁寧に、関係するレントゲン写真を見せて説明してくれる。
「通常、ここにヒビが入ったり、ここが潰れたりというのが多いんです。でも、きれいですね、ほら。ここも問題ない。ここも、そこも」
と、CTを微に入り細にわたって解説してくださった。比較的早くカラーも取れたので、非常に軽く考えていたのだが、そうか、そんな、中味の奥の方が割れたり何だりするものだったのか。改めて少しこわくなる。
このとき、二種類の画像を示して、三次元より二次元の方がよく見えるものもある、ということを話してくださったのだが、残念ながらその部分はよく理解できなかった。おそらく日本語で聞いてもしばらく理解できないであろう概念だった。ただ、実際に、3Dのサンプル画像を見せてもらって比較すると、確かに今回、先生が見たいとおっしゃっていた部分についてはあまりわからないかも、と思った。私が素人だということを差し引いてもである。
そして、
「一番大事なのは運動、二種類あります」
とおっしゃって、
「まずは、筋肉を伸ばす運動」
と、6方向に20秒ずつ伸ばして戻す、という運動を教わった。
「次に、力をつける運動」
これはいわゆる、アイソメトリック運動だった。頭の後ろで手を組んで、そこに頭を押しつけるようにして筋肉を鍛える方法だ。それを、前後左右、そして、右向き、左向き、とやる。
話は一般的な運動に移った。昨年、以前楽しんでいた水泳に20年ぶりに行ったら、初回が5分、二度目が7分で疲れてしまったという話をして、これでも運動になっているんでしょうか、と質問してみたのだ。骨科の先生に教わる貴重な機会だ。せっかくだから何でも聞いておこう。
「運動はね、たとえば、一日山登りをして、膝でも痛くして1か月何もしない、というのよりも、散歩に出て5分で疲れたから帰ってきて、翌日はお休み、その次の日にまた散歩に出て、7分で疲れたから帰ってきて、というふうにでも続けた方がいいんですよ。続ける、これが重要」
おだやかな先生の語気が心なしか強まる。
「中国人はみんな忙しくて運動をしないで過ごして、退職してからようやく運動を始める人が多いんです。それに比べれば、あなたはすでにもう始めているんだから偉い。あとは続けるだけですよ」
運動に関してほめられるとは思わなかったので素直に喜ぶ。
お医者さんは手元の紙に、
1.首の柔軟体操と、筋力をつける体操
2.普段の姿勢
3.温める
4.続けること
と書いて、
「上の二つが重要。すごく重要」
と、もう一度念を押した。その紙ください、というと、きれいに書き直して帰りにくださるとのこと。ありがたい。
さて、説明は続く。普段の姿勢については、
「本当は、机の天板が斜めになっている方がいいんです。でも、中国にはそういう机はほとんどないなぁ。あ、『そごう』にあった。でも高かったですね」
「日本のデパートですね」
「北京のそごうですよ」
きっと、目の玉が飛び出るほど高いんだろうと思った。こちらで商売を始めるという友達に、サービスについて勉強するなら日系のデパートを見たらいい、と勧めて見に行かせたのだが、
「すごく高い。店員がくっついてきてうるさい」
と、はなはだ不評であった。そしてその「高い」は本物だろうと思った。こちらで日本モノは高級品なので、安心ではあるのだが驚くほどの値段のものがけっこうあるのだった。まあ、天板が斜めになる机は日本で買っても結構するだろうけれど。
「じゃ、自分で工夫して作ります」
丁寧にお礼を言って帰宅。たまに頭痛がすることもあるにはあるが頻度は減っている。筋トレの成果か。それにしても、いい先生に出会ったものだ。プチ事故はもちろんいやだったが、得た物の方が大きい交通事故であった。ただ、もう十分、勉強になったので、これで終わりにしたい。☆
※写真は中関村大街の夜。タクシーの窓から。すいている時は自転車で20分の道のりが、渋滞の時には車で40分以上もかかる。バスの排気ガスにむせびつつ撮影。
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「今日はメラミン、明日は何だ?」(『鳳凰周刊』2008年10月25日号より
香港発の雑誌を買って読んだら、化学薬品で加工された食品についての諸々が赤裸々に載っていた。
現地の人に聞くと、野菜なんかは農薬漬けなのは織り込み済みで、買ってきたら水に漬け、洗剤(もちろん食品も洗える)で洗って、皮をむけるものはむき、ゆでこぼすものはゆでこぼしと、ちゃんと対策を立てている。
問題は、食物連鎖の上の方の食品だ。タマゴにメラミン、お肉になんとか、というような場合、皮をむいて、というわけにもいかないし、第一むく皮がない。
無い知恵を絞って考えた結論は以下の通りだ。
1.一種類のものをたくさん食べない。
2.できるだけ色々なものを少しずつ食べる。
1と2は表裏一体だから、どちらか一方でもいいようなものだが、念のため。リスク分散である。食べ合わせの問題もありそうだが、そこまで考えると何も食べられない。何も食べないよりは多少食べて生き延びた方がいいに決まっている。一市民にできる対策は、これくらいではないだろうか。☆
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